前回のテープカッターのコンセプトは『金属の塊からの削り出しでどんな物が作れるだろう？』でした。そして今回ご紹介する書類トレーのコンセプトは『一枚の金属の板からどんな物が作れるだろう？』です。

私が実際にこの製品を見た時に感じたのは、他のプリマリオ製品と同様にシンプルなデザインとミラー仕上げの美しさです。ただ他の製品よりも大きいだけに、強く印象に残りました。そして同時に感じたのが『どうして上の部分が曲面になっているのだろう？』という事でした。

最初はデザインとしての演出だと思ったのですが、実際に使ってみると置いた書類がずれにくいなどの実用性からだとわかりました。また何も置いていない状態で中央部が適度に沈んでいますが、素材の板厚によってこの沈み具合は変わるそうです。そして、この書類トレーは職人さんが磨き作業に一番苦労する製品との事です。それを聞いて最初は面積が大きいからだと思ったのですがそうではなく、切れ込み部分が磨きにくいからだそうです。

いろいろ調べていくうちに、前回同様『デザイン』『設計』『素材』『加工』の全てが大切だと実感できました。

今回ご紹介した書類トレーはその面積の大きさから、ディスプレイの方法などによっていろいろな表情を見せてくれるのではないかと感じています。ミラー仕上げを生かして小物を飾ったり、グリーン（植物）を近くに置いてコントラストを楽しんだり、様々なアイデアを試してみようと思っています。